こんにちは、いくらんです◉
今月はおせちやお正月料理をテーマにお届けしています( ´∀`)
青森のお正月には鱈やなまこが欠かせない!というテーマもお届けしてきましたが、今回は「おせち料理に使われるお魚」の理由をお届けしたいと思います。
おせち料理とは…家族みんなが1年間、健康で幸せに暮らせますように。という強い願いが込められている縁起の良い料理です。
おせちに使われるお魚は「縁起物」と言って、ひとつひとつに尊い意味があります。
・鮭(さけ)
おせち料理の焼き物で使われる定番の魚は、鮭です。
鮭は生まれた川で産卵するために成長した立派な姿で帰ってくる生態が立身出世の象徴とされています。また、鮭はその呼び名の語呂合わせから、「災いを避ける」という厄除けの意味も込められています。
おせち料理では、柚庵焼き、塩焼き、鮭の昆布巻きなどにされることが多いようです。
・鰤(ぶり)
おせち料理の焼き物に使われる定番の魚には、ブリもあります。
ブリは稚魚から大人の魚へと成長するまでに名前が変化する出世魚ということで使われることがあるようです。
・鰊(ニシン)
一部の地域では、ニシンもおせち料理に使う定番の魚です。
ニシンには、
◉卵(数の子)をたくさん産む「子孫繁栄」
◉二親(ニシン)健在と読ませて「両親の健康」
◉別名を春告魚(はるつげうお)と呼び「縁起の象徴」
おせちに入れるニシンは、昆布巻きにすることが多いようです。
また、京都ではニシンの甘露煮をのせた年越しそばをいただく風習も残っています。
数の子もおせちでは良く見かけますね( ´∀`)
・海老
魚ではなく魚介類ではありますが、海老もおせち料理に使われる定番の海の幸です。
◉飛び出した目の語呂合わせ「めでたい」
◉丸い腰や長いひげ「長寿」
◉火を通すと赤くなる「紅白」
◉殻を破ることから「生まれ変わる」
など、海老にはたくさんの縁起の良い意味が込められています。
・なまこ
なまこは、その形状が米俵に似ていることから「豊作」を願う意味で使われています。
・鱈(たら)
元は、北海道や東北の海で獲られていた鱈を加工して、保存食として関西に広めたことが始まりです。
そこから「たら(鱈)ふく食べられる」と語呂が合わせられ、「一年間食に困りませんように」と願いが込められて食される縁起物となりました。
・鯛(たい)
正月以外でもおめでたい席の定番といえば、鯛です。
◉紅白の色をしている
◉焼き魚にした時の姿がきれい
◉味が良い
などの理由もありますが、鯛が縁起の良い食材とされているのは、名前や見た目だけではありません。
七福神一人の恵比寿様も、左手に鯛を持っていらっしゃいます。
恵比寿様は多くのご利益をもたらしてくれる神様であることから、鯛は縁起物とされています。
・いくら
サケやマスなどの卵である「いくら」は、「赤い宝石」とも言われ、近年はおせちに入れられる定番の食材になっています。
その形状から「子孫繁栄」の意味が込められています。
また、高級食材であることから、お正月のお祝いの席にふさわしいと考えられ、多くのご家庭で取り入れられるようになっているようです。
・田作り
「田作り」は、カタクチイワシの稚魚を乾煎りして冷まし、砂糖・醤油・みりんで味付けした甘露煮です。
カタクチイワシの歯ごたえと適度な甘みが美味しいですよね。
カタクチイワシは他にもしらすや煮干しに加工され、私たちの食卓に並んでいます。日頃から馴染み深い食材です。
しかし、「魚なのに田を作るの?」と不思議に思いませんか?
昔、カタクチイワシは畑の肥料として使われていました。これが名前の由来です。カタクチイワシを肥料に使うと、豊作になったといわれています。そこから「五穀豊穣」を願うおせちとなったそうです。
また、田作りは別名「ごまめ」とも呼ばれ、漢字では「五万米」と書きますが、これも豊作祈願の表れです。
さらに、田作りはカタクチイワシの稚魚をたくさん使うことから、「子孫繁栄」の意味もあります。
今回は、おせちに使われる海の縁起物をご紹介しました。
海の幸以外にも、伊達巻や蒲鉾、黒豆、栗きんとんなどたくさんのおせち料理がありますが、それらにも全て縁起の良い意味が込められています。
昔に比べると、おせちは手作りでなくても手に入りやすくなりました。それに伴って、ひとつひとつの食材に込められている意味に触れる機会も少なくなったように感じます。
お正月料理・おせち料理には「家族みんなが1年間健康に過ごせるように」という幸せを願うエネルギーが込められています。
今年のお正月は、そんな縁起の意味合いも感じながら、美味しい海の幸を囲んでみてはいかがでしょうか?
いくらんも、こうしておせちの意味合いを改めて知ることで、お正月料理を準備する楽しみが増えました( ´∀`)
海の幸・そして古くから受け継がれてきた先人の知恵など、色々なものの力を借りながら、新しい年を迎えられますように☆