┠ 青森のお魚

青森のお正月に欠かせない「なまこ」

    こんにちは、いくらんです◉
    今月はお正月をテーマにお届けしています!
    今週は青森のお正月に欠かせない「なまこ」がテーマです♪

    【なまことは?】

    なまこは、ウニやヒトデと同じ「棘皮動物」に属している生き物です。
    世界には1500種、そのうち日本には200種のなまこが分布しています。

    食用になるのは「マナマコ」を主とした30種ほどで、寿命は約5年から10年と言われています。

    【青森のお正月に欠かせない「なまこ」】

    青森のお正月料理に「なまこ」は定番の食材です。

    しかし、調べてみるとこの習慣は全国的ではないようです。
    みなさんの地域では、お正月になまこを食べる習慣はありますか?

    どうやら、青森県・東京都・長崎県・岡山県などでお正月になまこを食べる習慣が見られるようです。

    青森ではお正月になるとなまこを買って料理するのも定番ですが、結婚式などのお祝い膳にも欠かせない食べ物です。
    ウニや鮑と並んで、よく見かける「縁起の良い食べ物」のイメージですね。

    縁起物として知られているのは、なまこが俵の形に似ているからと言われていて、豊作を願った縁起物として使われているようです(*´꒳`*)

    【青森の「七子八珍」】

    本州最北端の青森は、三方を海に囲まれている海鮮物の宝庫「おさかな王国」と言われています。
    魚介類の消費量も全国トップクラスに位置します。

    (社)青森県観光コンベンション協会の前身団体が青森市民の目線により青森の新鮮な魚介類を「四季の味」としてブランド化した総称で、さらには地元に馴染み深い「堂々九品(どうどうきゅうひん)」「隠れ十品(かくれじゅっぴん)」を含んだ全34種の食材から構成されている

    「七子八珍(ななこはっちん)」の中にも、なまこが入っています。

    七子…たらこ、ましらこ(まだら)、このこ(なまこ)、たこのこ、
    ほたてのこ、すじこ、ぶりこ(はたはた)、たらこ

    ※晩秋から早春にかけて旬を迎える、すじこ、たらこなどの魚卵で「(子)こ」のつくもの七品

    八珍…くりがに、がさえび(シャコ)、なまこ、うに、ふじつぼ、白魚(しらうお・しろうお)、さめ、ほや

    ※季節を感じる珍味として地元の人たちに愛され続けている八品

    余談ですが、青森のスーパーの海産物売り場では、七子八珍の歌が流れています♪笑

    このようになまこは、青森を代表する海産物でもあります。

    【陸奥湾の「横浜なまこ」】

    大和海商のあるむつ市の近郊、横浜町では「横浜なまこ」が有名です。

    横浜なまこは、陸奥湾産の中でも柔らかくて美味しいと評判です。
    毎年12月末の数日間だけ水揚げされ、青森県のお正月料理には欠かせない食材として親しまれています。
    昔はヒバ樽にナマコを保存することによって、ヒバの香りとナマコのうまみがマッチすると言われてきました。現在ヒバ樽は作られていませんが、ナマコの美味しさは変わらず、陸奥湾の珍味として今も語り継がれています。

    横浜町のナマコの美味しさの秘密は、石場で穏やかな波が打ち寄せられる自然条件にあると言われています。他産地のなまこは生では固く、一度煮てから調理されることが多いですが、「横浜なまこ」は、生が一番美味しいと言われ、独特の食感が人気の理由でもあります。

    【歴史の深い”なまこ”】

    日本人とナマコの関わりは古く、712年に編纂された日本最古の歴史書『古事記』にその記述が見られます。

    “天孫降臨の際、アメノウズメが魚たちを集め「神の御子(ニニギノミコト)に仕えるか」と問うたとき、ナマコだけが答えなかった。
    怒ったアメノウズメは小刀でナマコの口を裂いた。”

    という内容が記されています。

    また、夏目漱石の小説「吾輩は猫である」の一説にもなまこが登場することから、なまこは歴史が深い食べ物だということがわかりますね。

    【なまこの食べ方】

    1番多いのは、酢醤油や三杯酢、柑橘や生姜などと一緒にさっぱりと。

    なまこはなんといっても、コリコリの食感が最高です!
    かなり歯応えのある食感なので、コリコリというよりは「ゴリゴリ」に近いものもあります。笑

    お酒にも良く合いますので、お正月にはみんなで宴会をしながらなまこを食べる…という光景もよく見られます。

    なまこを煮たりする料理もあるようですが、基本的に新鮮な生のものを酢でいただくのが青森のスタンダードですね( ´∀`)

    今回は、青森のお正月に欠かせない「なまこ」をご紹介しました。
    みなさんの地域では、お正月になまこを食べる習慣はありますか?

    お正月料理は地域によって本当にいろいろな違いがあり、それぞれの家庭の味や風習があります。

    青森のお正月の定番、なまこ☆
    見た目がちょっと不思議ななまこですが、コリコリの食感と海の香りが楽しめます(*´꒳`*)

    ぜひ、縁起物としてお正月に食べてみてくださいね。

    (なまこのお正月エピソードがある地域の方がいたら、ぜひ教えてください☆)

    もうすぐクリスマス、大晦日、お正月と美味しいご馳走が続きます。
    美味しい青森の海の幸も、皆で食卓を囲んで楽しんでみてくださいね♪

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