観光案内(青森県)

青森の赤飯はなぜ甘い?

こんにちは、いくらんです◉
9月に入って秋らしくなってきましたね!

今の時期は、網上げと言って漁のメンテナンス期間でもあります。
また漁が再開するまでの準備期間ですね。
というわけで、お魚の紹介の合間に、食欲の秋にちなんで「青森の美味しいもの」シリーズを紹介したいと思います。

青森の赤飯事情

タイトルにもありましたが、今日のテーマは「赤飯」です。

青森の赤飯は、度々テレビなどで取り上げられるくらい有名なのですが、その理由が「甘い赤飯」です(*´꒳`*)

甘い赤飯が食べ慣れない方には「甘くて赤飯じゃない!」と言われることもありますが、青森県内では割と「赤飯は甘いもの」という認識が強いと思います。

「甘い赤飯」には二種類
・小豆を使った赤飯
・甘納豆を使った赤飯(小豆を使わない)
があります。

そもそもなぜ、赤飯が甘いの?

青森の赤飯が甘いのは、「おもてなしの心」ではないか?と言われています。
津軽(青森市・弘前市などの地方)では、甘いものを好みます。
甘い赤飯はお祝い事やお祭りの時に食べる特別な物だったので、「特別な時に人をもてなす」という意味で甘くしていたのではないか?と言われているそうです。
昔は甘いものは贅沢品でしたので、ごちそうするという意味で贅沢品を使った甘い赤飯ができたのでは?ということです。

津軽地方では甘いものが好まれるので、トマトに砂糖をかけたり、茶碗蒸しに栗の甘露煮が入っていたり、納豆に砂糖をいれる方もいます。
(いくらんは津軽地方ではないですが、祖母はこの3つの食べ方を全て網羅していました( ´∀`)特に、夏にトマトに砂糖をかけて冷やしたものがおやつのように出てくることも!)

甘いものが好まれる地域で「ごちそう」として甘い赤飯が始まったようです。

甘い赤飯と普通の赤飯

こちらが、一般的に作られる小豆から作った赤飯。

もち米、小豆、塩、酒、小豆の煮汁で作られます。
が、甘納豆で作られていない通常の赤飯でも、青森ではお砂糖を入れて甘くして作る方が多いです。

いくらんのおうちでは祖母は甘い赤飯を作るのですが、母は甘い赤飯が苦手て甘くない赤飯を作っていました。
甘くない赤飯が好きな人が食べた感想は、「おはぎみたい」に感じるようです!
確かに、原材料は似ていますね。

では、甘納豆を使った赤飯は、どうやって始まったのでしょうか?

北海道の料理研究家の方が考案したようで、小豆を似たりすることなく手間をカットして美味しく甘い赤飯を作りたい!ということで甘納豆を使って赤飯を作ってみたそうです。
小豆の煮汁を使わないので、ご飯の色も白いですね。
初めは、「甘くない赤飯の上にお母さんが甘納豆を乗せてくれた」というエピソードからこのレシピができているそう。

甘納豆を使った赤飯は砂糖を入れずに作るので、紅生姜を載せたりごま塩をかけたりしていただくそうです。

といってもそれぞれに食べ方があり、甘納豆で作りながら砂糖も入れる、小豆の煮汁で作って甘納豆を載せるなど、家庭によってバリエーションも多そうです。

甘さも好みで家庭ごとに違っているので、食べ慣れた赤飯の味は人それぞれ違うのかもしれないですね(о´∀`о)

一方で、近年では青森県内出身でも甘い赤飯を知らない方も増えているそうです。
昔ほど甘いものが贅沢品ではなくなっていること、甘すぎる味付けが若い世代に好まれないことなど様々な背景があるようです。

確かに好みは分かれそうですが、郷土の食文化として語り継がれていって欲しいものだなとも思いました。

赤飯番外編

南部地方(八戸周辺)では、南部せんべいに赤飯を挟んだ食べ物「こびりっこ」というものがあります。

八戸商工会議所さまのHPよりリンクをお借りしました!
https://www.8cci.or.jp/senbei_recipe/

「こびりっこ」は農家のおやつとして生まれたもので、南部せんべいの間に赤飯を温かいうちに挟み、ラップで包みます。
温かい赤飯で煎餅が良い塩梅にしなーくなって(柔らかくなって)、おはぎと煎餅が混ざったような食感になります。

こびりっこは、おにぎりの仲間で、農作業の合間に食べる際に手が汚れないように煎餅に赤飯を挟んでいるようです。
ちなみに「こびりっこ」は”小昼っこ”からきているようですよ!

八戸周辺の道の駅や物産館などで1個150円程度で売っています。
農家育ちのいくらんの父はこびりっこが大好きで、よく買って食べていました。

南部地方の風習のようなので、南部地方の道の駅などで見かけた際には一度食べて見るのも良いと思います( ´∀`)

まとめ

青森の甘い赤飯には「おもてなしの心」や「思いやり」が詰まっているんだなぁと思いました( ´∀`)
実際、甘い赤飯はあまり得意ではないなぁ〜と思うところもあったのですが、こうやって郷土のことを知っていくとより興味が湧いたり、その味が恋しくなったりするものですね。

皆様もぜひ、機会がありましたら、青森の郷土料理に触れてみてはいかがでしょうか?
今後も、郷土料理や青森の見どころを紹介していきたいと思います!

自然な恵みがいっぱいの青森に、おんでやんせ〜ヽ(*^ω^*)ノ
(おんでやんせ=八戸では「いらっしゃいませ」)

いくらんがお届けしました◉

関連記事

PAGE TOP