今月は青森の祭りシリーズをお届けしています♪
ここまで、津軽地方の夏祭りを紹介しましたが、ねぶた祭りと同じ時期に三八地区・八戸市で開催されるのが、「八戸三社大祭(はちのへさんしゃたいさい)です。
三社大祭のはじまり
享保5年(1720)、凶作に悩む八戸の有力者たちが、法霊大明神(現在のおがみ神社)に天候の回復と豊作を祈願したところ、無事に秋の収穫を迎えることができました。
その御礼として、八戸藩の許可のもと、武士や町人から寄進を募って神輿を建造し、享保6年(1721)に長者山三社堂(現在の新羅神社)に渡御したことが、八戸三社大祭の始まりと言われています。
三社大祭はどんなお祭り?
「八戸三社大祭」(はちのへさんしゃたいさい)は、およそ300年の歴史と伝統を誇るお祭りです。
一番の見どころは、おがみ神社(龗神社)・長者山神羅神社・神明宮の三神社の神輿行列と、神話や歌舞伎等を題材に各山車組が制作した27台の山車の運行です。
高さ10m・幅8mにもなる山車が通るたび、沿道では大きな歓声があがります。
また、ライトアップされた山車が夜空に浮かび上がり、幻想的な雰囲気を醸し出す夜の運行では、昼とはまた違った雰囲気が見られます。
毎年7月31日から8月4日までの5日間、八戸のまちが独特の熱気に包まれます。
2004年2月に「八戸三社大祭の山車行事」として国の重要無形民俗文化財に指定されました。
また、2016年12月1日にはユネスコ無形文化遺産「山・鉾・屋台行事」に登録されました。
山車の制作
例年5月の連休明け頃に山車制作が始まります。
本番1ヶ月前頃になると、各町内の山車小屋には夜遅くまで明かりがともります。
八戸三社大祭の山車制作者には、いわゆるプロの制作者はおらず、祭りのほかに本業をもっている人がほとんど。
制作は本業が終わった後の深夜に行われることが多く、祭りは制作者や山車組関係者たちの努力によって支えられているといっても過言ではありません。
苦労して作り上げた山車は、八戸三社大祭が終わると周辺町村の山車祭りに貸し出されるなどして、その後解体。そして、翌年は違った題材でまた作り直されます。2つと同じもののない27台の山車が、八戸三社大祭をより豪華で、印象深いものにしています。
掛け声やお囃子
ねぶたのように躍動感満載!とはいえない掛け声ですが、お囃子もあります。
ヨーイヨーイ ヨイサーヨイサー ヨイサーノセー
ヤーレヤーレ ヤーレヤーレ
もひとつ おまけに ヤーレヤーレヤーレヤーレ
の掛け声とともに山車を引きながら、篠笛などでお囃子を盛り上げます。
郷土芸能
三社大祭では、郷土芸能も行われますが、その中でも1番有名なのが「法霊神楽(ほうりょうかぐら)」です。
その他にも、虎舞なども街を練り歩き、とても賑やかな5日間になります。
今週は八戸三社大祭を紹介しました!
青森県ってお祭りがたくさんあるんだね〜と思ったかもしれませんが、8月中旬には大和海商のあるむつ市で行われる「田名部祭り」もあります。
次週紹介しますので、お楽しみに(о´∀`о)!